レーザー加工機改造
いまいち刻印の仕上がりに満足出来なかったレーザー加工機。ヘッドにモーターが乗っているのでヘッドを高速で動かす事が出来ませんでした。そこでモーターを移設することにしました。
錆の発生
今回改造のきっかけにもなった錆です。錆を取るためバラすならついでに改造しようと思ったわけです。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/rust-1024x680.jpg)
薄い黒いアクリルだと思って使用していたものが塩ビだったのではないかと疑っています。塩ビは塩素ガスが発生して金属を錆びさせますのでレーザー加工厳禁です。あれはもうレーザーで使わないことにします。塩ビとアクリルを簡単に見分ける方法って何かありませんか?
ベアリングの回転が良くなかったのでパーツクリーナーで濯ぎ、油を注しておきました。何もしていなかった時と比べるとかなり回るようになりました。これが日本のメーカーのベアリングだともっとすごいのでしょう。
部品の追加工
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/head-plate-1024x680.jpg)
追加工と言っても大したことはありません。モーター取り付け穴をM5に加工しました。ここに駆動ベルトを固定します。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/side-plate-1024x680.jpg)
こちらも同様に加工しました。
新規部品製作
モーターとアイドラーを取り付けるブラケットを製作します。せっかくなので以前製作したミニCNCで加工します。
4mmのアクリル廃材から切り出します。CO2レーザーがあれば簡単なのでしょうが、ないものは仕方がない。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/cut-parts01-1024x680.jpg)
モーターブラケットが1時間20分くらいで、アイドラーブラケットが50分かからないくらいです。これを全部で3セット製作します。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/cut-parts02-1024x680.jpg)
薄皮でつながっている状態です。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/cut-parts03-1024x680.jpg)
取り外してヤスリがけすればそこそこのクオリティです。手加工ではこうはいきません。穴は時間の節約も考えてΦ2しか開けていません。ポンチ代りです。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/cut-parts04-1024x680.jpg)
2セット目でエンドミルを2本折ってしまいました(;ω;)
ボール盤で穴を広げ、必要箇所にネジを切ります。一ヵ所間違えて穴が大きくなってしまっています( ̄▽ ̄;)
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/belt-keeper-1024x680.jpg)
ベルト押さえは3Dプリンターで製作しました。仕上がりはひどいですが使えそうです。
組み立て
部品が揃ったところで組み立てに入ります。ベルトやアイドラーはAmazonで購入しました。1500円程度でした。
ヘッドの昇降は前回同様です。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/head-weight-before-1024x680.jpg)
ヘッドの重量は以前は645g。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/head-weight-after-1024x680.jpg)
モーターが無くなった分軽量化して約390gです。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/x-axis-1024x680.jpg)
X軸はこんな感じ。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/y-axis-1024x680.jpg)
Y軸はこんな感じ。反対側も同様です。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/whole-1024x680.jpg)
コントロール系は後部に移しました。
動作テスト
X軸はF30000くらいで動かせました。ですが大事を取ってF10000にしておきます。Y軸はF4000で動きます。Y軸にはX軸が乗っているのであまり高速では動かせません。加速はどちらも2000mm/sec^2にしておきました。
刻印する時はX軸方向に往復させるのでY軸はそんなに高速で動く必要はありません。
小さいものを刻印するする時はあまり時短にはなりませんが、大きいものを刻印する時にはかなりの短縮になると思います。
黒のアクリルに刻印テストします。
![](https://yebesuya.work/wp-content/uploads/2019/10/various-lines.jpg)
こちらはすべてS50、F400で刻印しました。サイズは1つ5mmです。上の数字は1mmあたりのライン数です。右の2つを除いて横方向に刻印しています。右の2つは斜めです。
20と10を比べるとよくわかるのですが、頭の部分に違いがよく出ています。これはソフトに依存するので許せる範囲で時間と品質のバランスを取ってください。
木の表面にイラストや写真を焼き付ける時はF3000くらいで動かせるので大きいサイズでもあまり時間がかかりそうにありません。あまり高速で動かすと焼き色が薄いのでF3000くらいでやります。15W化したらいいのかもしれません。まだまだ色々と実験してみないといけませんね(^_^)